講師になり少し経った頃の話
生徒が興味を持って,算数や理科の勉強に励むかどうかわからないけれど
とりあえず,結果を出してやろうと授業準備を徹底した.
・授業中に実施できる実験,関連のある雑談もした.
・日曜特訓に事務作業を手伝うため参加し,
仕事を済ませた後は,専任の授業を生徒と一緒に受けた.
・宿題のテキストは2周をノルマにし,理解度のチェックも授業前と授業後に行った.
「もっとがんばれ.じゃないと落ちる.受験はもっとしんどいぞ.」
(自分は,子供たちに期待しすぎていたかもしれない.)
その結果は?
「やる気があるのはいいけど、他の先生も同じ事しないといけなくなるから.そこまで求められてないから」
と怒られた.
努力した結果に対して,ここまで否定的な意見を言われたのは初めてだった.
寧ろこれまでの人生の中で,自分の努力が報われてきた来た事を感謝するべきなのか.
それ以来私は,この仕事を始めてから生徒に対して
「がんばれ」
とは言わない.
どうしても「がんばれ」としか言えない状況の時もある.
そういう時は,
「一緒に頑張ろう」
3か月間で理科のクラス偏差値が平均で5も上がった.
半年後には生徒数が1.5倍に増え,
2020年度の
業績部門最優秀校舎
になった.
「授業王」の称号を人事から貰い,
会社のサイトトップに自分の写真が載った.
困難に立ち向かう時には,根拠のない自信が大切らしい
公立小学校で優秀な子供たちも,大きな塾で自信を持つことは難しい.
「私はできる!」と思わせるには,
「強み」を見つけて褒めることが重要だと思う.
『私はこれに自信を持っていいんだ』と認識させる
これが講師の仕事の1つだと考える.
私が身に着けた力
この経験のお陰で私は,他人の持つ強みを見つけて利用できるようになった.本人が気づけていない力の出し方を見つけ,チームを上手に回せるようになった.